2017.07.15人が作るトマト
今年もいよいよ収穫が始まりそう。
ミニトマトも少しずつ色づいてきて、
大玉トマトもパンパンで「もうすぐだよ」っていう表情。
作業中に聴くのはいつもラジオ。
単純作業の時は音楽よりもラジオから流れる人の声の方が没頭できるのです。
先日ラジオ番組のあるコーナーに出てきたのは「工場長」という雑誌の編集長。
あらゆる職種の「工場長」について雑誌。
その中で食品工場についての話題になり、食品業界の最近の傾向について触れていた。
コンビニ業界や外食チェーンで使われる、そのまま客の口に入る形の物を作っている工場の場合。
工場はもちろんコンピュータ管理の下オートメーション化されて効率よく食品を作っているのだけど、
そこでは人がつくったようにわざと少しだけ荒くするのだそう。
例えばだし巻き玉子の場合。
賢いロボットたちは玉子をきれ~いに完璧に撹拌することができるのだけど、
そこで少し玉子の白身を撹拌しきれない感じに残すらしい。
そのほうが美味しそうで売れるから。
こと食品に関しては完璧にきれいなものより、
そこに人の温かみを感じられるものの方が「食べたい」という気にさせるということなんだろうな。
野菜はどうなんだろう。
最近観た「最先端トマト栽培」というようなテレビ番組にて。
土を使わずに液肥で育てる工場のようなハウス。
育苗から収穫までほとんどロボットがまかなう。
実の色具合(熟れ具合)をロボットが判断し明日の収穫高を予想してくれる(ちょっといいかも)
農家(と言っていいのかな)はほとんどトマトに触らずPCの前。
別に
土に汚れて仕事をするのが美しい、とか
自分たちのやり方が一番!と思っているわけではなく。
食べ物に対する考え方が様々な分様々な農法があって当たり前。
私たちも今のやり方の中でどんどん最新技術を使っていきたいし
お世話にもなっている。
ただ、
昔からの農法や自然に寄り添った農法の反対側にあるのが「最先端技術」ということではないと思う。
食品工場のだし巻き玉子の例で言うと、
テレビで見たような野菜工場がこの先もっと増えていって、
むしろ野菜をロボットが作ることがメジャーになっていったら、
逆に『このトマトは人が作っています!』というのが売り文句になったりして。