2017.05.25身体をつくるトマト

日中、気温が高くなってきて

その分夕方が心地よく感じる季節になってきました。

 

家の周りをぶらぶらと散歩をしたり、

 

鳥や虫の音を聴きながら夕涼みをしたり。

 

「今が一番いい季節だね」という人もいるくらい。

 

種まきから約2か月。そろそろ定植の時期なってきました。

収獲の時期も遠くない。(早く食べたいなぁ)

 

現在ムスメは8か月。

ムスメに離乳食を初めて与えた時。

そのまっさらな身体に私の手を通して物が入っていき、

それが彼女の身体をつくっていく事に対して

責任がどどーんとのしかかるのを実感。

 

そして思い出す。

最近知り合ったあるシェフの言葉。

我々はお客様の命を預かっている

ストンと胸に響いた。

 

決して大げさなことではなく、

トマトという口に入れるものを提供する者として私たちも同じ意識を持っていたい。

 

嗜好のためだけに人は食べるのではなく、そもそも生きるために人は食べる。

 

お客様に食べてもらう私たちのトマトには、

身体を作っていくに値する栄養が含まれていなければいけない。

化学肥料や化学合成農薬を使わないのはそのため。

そのうえで、

どんな土で、どんな水で、どんな肥料でトマトを育てるのか日々研究。

 

 

ムスメに食べさせるのと同じ気持ちで、お客様にも提供していきたい。

 

 

 

2017.03.17終雪

娘が産まれてあっという間にもうすぐ6か月。

すくすくと大きくなり体重も出生時の2倍以上に。

 

子どもが産まれたことで自分たちが関わる社会も変わり、

同年代の子どもを持つ親御さんと交流するようになりました。

 

少ないだろうなぁとは思っていたけれど、

この町の保育園に通う子どもの人数は一桁。

小学生も十数人。

 

たくさんの同級生たちと触れ合わせたいと思わないでもない。

 

もっと人数の多い遠い保育園に通わせたり、

子どものために引っ越したりする方もいる。

それぞれの考え方を尊重するけれど。

私としては、

この子にはどんな環境でも楽しく幸せに生きる術と感性を備えてほしい。

大人になっても、どこに行っても。

 

入園や入学はまだ先だけど、

保育園や小学校を見学する機会があり、先生方とお話することもできました。

 

「人数が少ないからこそ出来ることがあるのです。」

実際に、

人数が多い学校で育った私の記憶の中の学校とはかけ離れた授業の仕方と学校の雰囲気。

大人しそうな子も活発そうな子もそれぞれのペースで楽しそうに生き生きしている。

先生と生徒の間はアットホームだけど馴れ合いではなく規律正しい。

 

人数が少ないことを弱みではなく、特色であり強みにしている。

 

弱みではなく強み。

これはこの雪国での農業も同じ。

 

今年の飛騨は雪国らしくかなりの積雪。

 

雪が降る前、こんな感じだった農園が...

 

上のアーチのちょっと下まで雪に埋もれました。

たぶん積雪1.8mくらいかな。

 

飛騨地域でも雪でハウスが潰れる被害が所々であったらしいけれど、

うちは豪雪用の太いパイプに加えてスノーポールで下から支えていたので無事でした。

ビニールを剥がしていても、

パイプの上に積もった雪の重みや、雪が溶ける力でぐにゃりと曲がってしまう。

さらさらふわふわとしたイメージの雪だけれど、ぎゅっとかたまると相当な重み。

冬は作物は何もなくても、気の抜けない時期。

 

この雪の中で作物を育てるのは無理だし、

ハウスの中に暖房を入れて育てたとしても暖房費がかかりすぎて現実的ではない。

なので、冬期はお休み。

 

「年間通して出来るといいのにね」と頻繁に言われる。

お取引している店舗さんや個人のお客さんに年中お届けできれば、と思わないでもない。

でも、

雪のために冬季期間休むことはデメリットばかりではなく、メリットもある。

 

ビニールハウスをかけていると、地面に雨があたらず土に塩分がたまってしまう。

塩分が多い土からは植物は根っこから栄養分を吸い上げることができない。

冬の間土を雪の下にさらすことで、

余分な塩分を雪解けとともにゆっくりと洗い流すことができる。

 

そして、意外にも雪が積もった下の土は凍らず一定の温度のまま。

土が凍ると微生物の活動もストップしてしまうけれど、

温度が一定の土の中で、

微生物が秋に投入しておいた有機物をゆっくりと分解し土の養分になっていく。

 

土の為だけではなく、

冬の期間を自分たちの農業を見つめなおす時間に充てることができる。

 

雪が積もることは次の年に良い実をならせるための準備。

そうして付加価値のある実にすることができれば、

冬期に休むことは弱みではなく強みになるはず。

 

子どものためにどんな環境が良いか悪いかなんて

(明らかに治安が悪いとか家庭の不仲とかでない限り)ずっと先にならないと分からない。

一般的に不利だと言われるこの環境で楽しく真摯に農業をしていく姿を子供に見せていきたいな。

2016.12.04検査結果

紅葉も終わり、山の頂上付近が白くなってきました。

 

 

今、農園はすっからかん。

 

 

トマトの樹を切り倒したり、ハウスのビニールを片付けたり。

 

来年用の土の準備も完了し、いよいよ冬ごもりの時期がやってきました。

 

この冬ごもりの前に、2種類の検査を受けました。

一つは、「放射能検査」。

2011年の福島の原発事故以来、突然さかんに言われるようになった放射能。

離れているとはいえ、気になっていたので一応調べてもらいました。

検体はハウス内の実をランダムに選出し、検査機関に提出。

結果は「不検出」。

 

ほっ

 

 

2つ目は「抗酸化力」。

老化だけでなく、

がん細胞や動脈硬化などのさまざまな病気の原因になっている活性酸素。

その活性酸素の働きを阻止する物質の働きである抗酸化力

その抗酸化力がうちのトマトにはどれほどあるのか、調べてもらいました。

<総評コメント>から・・・

・分析サンプルは「大玉トマト(平均値)」と比較して、糖度が0.5%以上高く、糖の代謝産物であるビタミンCの含量が1.2倍高い値であることから、光合成および糖代謝が適切に行われていると言えます。

甘味と酸味がきちんとあるよ

 

・分析サンプルは「大玉トマト(平均値)」と比較して、硝酸イオン含量が低く抑えられており、活性酸素消去活性が約1.6倍高い値であることから、窒素代謝(同化)が適切に行われていると考えられます。

摂りすぎると有害な物質(硝酸イオン)が低く、抗酸化力が高いよ

 

検査機関の方々が実際に食べた感想は、

<食味コメント>から・・・甘味、旨味、酸味のバランスが良い

 

完熟しすぎると検査がしにくいから、ということで

今回は検査機関の指定でまだ青いうちに収穫し、検査機関で追熟した実で調べてもらいました。

樹で完熟させた実にはもっと高い抗酸化力が秘められているのでは。

 

 

医食同源。

食べることで病気の予防になるのなら、こんな良いことはない。

うちのトマトを食べれば食べるほど若々しく健康になるよ、と

胸を張って言えるようになりたい。

 

口に入れるものを作る側としては

「安心・安全」な野菜をお届けするのは当然のことだけど、

悲しいことに出回っている野菜の中にはそうではない野菜も多い。

うちのトマトを選んでくれている方の為にも、

根拠のある数値できちんと証明していきたいし、

今回の結果をもとにもっと切磋琢磨していきたい。

 

 

 

2016.10.22家族が増えました!

ここ最近バタバタしておりまして、

先月のイベント『イチノマチクラブ x cafe Mardie x 長九郎農園』の反省ができないまま..

 

季節がいつものようにめぐり、

 

今年もハサ干しの新米が食べられる時期になり。

 

繰り返される年月の中、

 

私たちの人生には劇的な変化が...

家族が増えました!

 

9月29日に長女が誕生し、約3週間が経ちました。

よく泣き、よく飲み、よく寝て、とても元気に過ごしています。

 

この山の中で子供が1人増えるということは、

かなり大きなインパクトを周りに与えるようです。

 

実際、私たちが住む集落で赤ちゃんが産まれるのがなんと20年ぶりだそうで、

近所のおばあちゃんからは

「生きているうちにまた赤ん坊に会えるなんて嬉しい、ありがとう」と言われたり、

泣き声が外に漏れても、

「赤ちゃんの泣き声が響いているなんていいねぇ」と顔をほころばせてくれたり、

お隣さんはわざわざ耳を澄ませて泣き声を楽しみにしてくれたり、と

集落中がそわそわしてお祝いムードが漂っています。

 

『赤ちゃんは泣くのが仕事』だと言われながらも、

実際は我が子が泣いたら近所の迷惑にならないか、とハラハラしたり、

泣き声が騒音だと文句言われたりという方が多い中

こんなに我が子の泣き声にストレスを感じる必要のない環境はとてもありがたいなぁ。

 

妊娠が判明してから、さらに「食」にも気を付けるようになり、

トマトはもちろん、自分が口にする物を実際に自分で作ること以上に安全なことはないなと実感。

 

妊娠中、トマトが採れる間中は毎日トマトを食べていました。

そのおかげで(だと思う!)つわりもほとんどなく出産に臨めました。

 

自分が口にしたものが自分の身体だけでなく、

我が子の身体も作っていると思うと、何を選ぶかは責任重大。

 

長九郎農園のトマトを選んでくれている方々には、

心身ともに満足してもらえるように来年からも研究を重ねていきたいな。

 

今年は出産のために例年より早く出荷を終了させていただき、

お取り寄せを楽しみにしてくださっていた方々や店舗さまには迷惑をかけたので、

その分来年はパワーアップしていきたいと思います!!

よろしくお願いします!

 

2016.09.19イチノマチクラブ×cafe Mardi×長九郎農園(打ち合わせ)

飛騨市古川町の人気店『壱之町珈琲店』の真反対側に姉妹店が7月にオープン。

その名も『イチノマチクラブ

 

情緒溢れる街中の白い蔵に挟まれた黒壁のお店。

 

暖簾をくぐると、

 

アンティークの不揃いな椅子たちやラジオなど、落ち着いた雰囲気。

 

コーヒーをはじめ、自家製ドリンクや季節に合ったデザートの数々。

 

ショーケースの中には焼き菓子も。

毎回変わる焼菓子の材料は基本的にオーガニックのものが使われているそう。

甘みはきび砂糖やはちみつを、卵は飛騨で放し飼いで育った鶏の有精卵!

 

これらのスイーツを作っているのは東京から移住されたパティシエさん。

ル・コルドン・ブルー東京校にて、菓子ディプロマ取得。

ドイツ、オーストリアの製菓店で修行。

結婚、出産を経て夫の故郷の飛騨に移住され、

飛騨の食材を生かしたお菓子を次々と作り出してくれています。

 

このスィーツたちは、その佇まいも味もお店に合っていて口に入れるとなんだかホッと落ち着きます。

華美ではなく素朴で、でもちゃんと記憶に残る感じはどこか飛騨の街並みと似ている。

 

 

そんな素敵な「イチノマチクラブ」と長九郎農園がコラボが実現!!!

トマトがプロのパティシエさんの手によってスィーツに!

9月24日(土)・25日(日)の二日間限定!

 

先日、その打ち合わせをしてきました。

あらかじめパティシエさんにトマトを渡しておいたので、

当日食べられるトマトスィーツたちの味の確認、という何とも楽しい打合せ。

 

まずはトマトジャム!きれいな色~

左からイエローミミ(ミニ)・アロイトマト(大玉)・甘っこ(ミニ)

私たちが特に気に入ったのは真ん中の大玉トマトのジャム。

ただ甘いだけではなく、トマトの風味も残っている。

 

トマトジャムが添えられたベイクドチーズケーキとミニトマトのコンポート

トマトジャムとマッチするようにチーズケーキは甘さ控えめ。

コンポートのミニトマトは種類ごとに味が違って大人な味!

 

レアチーズケーキ+トマトジャム!

秋にぴったりな濃いめのチーズケーキに甘酸っぱいジャムがぴったり。

 

もっとこうしてほしい、とかないですか?と聞かれるも、

「おいしい~おいしい~」としか言えない私たち。

プロってすごい。

 

は~また食べたい。

イベント当日、出産間近で大きくなったお腹をかかえて行こうかなぁ。

そしてコラボはこれだけではなく、

今回長九郎農園のトマトがパンにもなります!

 

縁があって今回トマトのパンを作ってくださるのは東京世田谷区にある「cafe Mardi」さん。

長九郎農園のトマトで酵母を起こし、厳選された材料で色々なパンを焼いてくださいます。

 

この日、そのパンも送られていたので早速試食。

トマト酵母にさらにトマトを練りこんだトマトパンと、トマト酵母のみで焼かれたバゲット。

ほのかにトマトの酸味がしておいしい~

トマトジャムを付けてさらにトマト尽くしに!

 

打合せ、というよりただの試食会になっていた幸せな時間。

 

今回それぞれのプロの方たちとコラボすることで、

自分一人で妄想していたこと以上のものが実現してうれしい。

当日たくさんの人にこのおいしいスィーツとパンを食べてほしいなぁぁぁ。