2016.08.30好みのトマト
もう8月も終わり。
今年は甲子園に加えてオリンピックがあって、熱い夏でした。
私たちは毎日の作業中にラジオ(もっぱらAM)を流しています。
以前は音楽を聴きながら作業をしていたけれど、
ラジオの方がなんだか集中できるような気がする。
そして、世間の夏休みのラジオといえば「NHK 夏休み子ども科学電話相談」。
子どもの素朴で率直な質問に、
専門の先生方が難しい言葉を使わずに四苦八苦しながら答えるやりとりが
なんともほんわかするし勉強にもなる。
その「夏休み子ども科学電話相談」でトマトについての質問が毎年される。
今年トマトについて質問していたのは、
確か小学生5、6年生くらいのしっかりした受け答えをする女の子。
『なんでトマトは赤いものが多いんですか?』
ん?どういうこと?と、つい作業中にその女の子の質問に反応してしまう。
『いろいろな色のトマトがあるのに、赤いのが一番多いのはなんでかなぁって思った』
先生とのやりとりから、
女の子にとっては黄色や緑色や紫色のトマトがあるのは当たり前で、
もともとトマトは赤いものだけだった、ということに驚いているようだった。
なんだかジェネレーションギャップ!
トマトといえば赤いもので、他の色がたくさん出てきたという認識だったけれど、
そのうち「トマト=赤い」というのが常識ではなくなるのかな。
それよりも驚いたのは、
先生が「君は何色のトマトが好きなの?」と聞くと
『緑色!皮がしっかりしていて酸っぱくて美味しいから』と答えたこと。
(写真はグリーンゼブラ。完熟しても中が緑色)
てっきり、
子どもはみんな皮が薄くて甘ぁぁぁぁぁぁいミニトマトが好きなのかと思っていたから。
好みはそれぞれ、だなぁ。
お取り寄せをしていただいた方からよく言われるのは、
黄色のイエローミミが好き!という声。
でも、徐々に人気が出てきたのがブラックチェリー。
「ブドウのような味で好き!」と言われるのは大人の女性に多い。
不思議!
トマトを受け取ったみなさまがどのトマトを気に入るのかは、
それぞれの好みによるものだから
私たちが「この品種が一番美味しいですよ」とは言えない。
だけれど、
作り手として大切にしたいのは、品種ごとの味の違い。
カラフルなトマトを目で楽しむだけではなく、やはり口の中でも楽しんでもらいたい。
農園に見学に来てくださった方が、それぞれ味が違うことに驚いていたことがあった。
「ミニトマトは全部同じ味だと思っていたから」
と言っていたその方のトマトのイメージを変えられて嬉しい。
もっと言うならば、
同じ品種でも「長九郎農園だけの味」というものを作っていきたいなぁと思う。
それが
わざわざお取り寄せをしてくれる方へのお返しかな、と
ぐんぐん伸びていくトマトの樹を手入れをしながら思う今日この頃です。