2016.06.08ずらし作業〜定植

朝晩は涼しいですが、

昼間には気温が高い日が続き、初夏の香りがしてきました。

 

 

4月末に仮植を行ってから約2週間後、

隣同士の葉が重なるようになってきました。

 

葉が重なるようになると

「自分の方が上に行きたい!」とお互いに苗がびよーんと伸びてしまう。

ドシっとした苗にするために、苗をずらして間隔を開ける作業をします。

 

一つ飛ばしで苗を抜いていき、抜いた苗を新たな列に置いていくと、

 

広々〜として苗が嬉しそう。

 

そしてさらに2週間後。

またまた葉が重なってきました。

 

定植するにはまだ早いので、

2回目のずらし作業を行いました。

 

今度は一列ごとに苗を抜き出し、新たな列を作っていきます。

 

最初はハウス半分に苗が2列分だったのが、

一回目のずらし作業で倍の4列になり、

二回目でその倍の8列でハウスいっぱいに広がりました。

 

苗の管理をしながら定植準備を進め、

6月3日〜6日にいよいよ定植をすることができました。

 

定植のタイミングはつぼみが割れ始めた頃。

ぱかっと割れたガクから黄色い花がちらりと見え始めたのを確認して定植を始めます。

 

育苗ハウスから運び出し、

 

準備完了のハウスに運び込み、植える穴にポットごと置いていき、

一つずつポットを外して植えていきます。

単純作業だけれど数が多いので、人数が多いほど早く終わる。

 

 

ミニトマトの定植には、

東京から遊びに来ていた姉に 体験がてら手伝ってもらうことに。

 

初めてなので、植える向きや土のかけ方など注意点を細かく指示。

つぼみが小さくて向きがよく分からない〜と言っていたので、

「成長点と目が合ったら、自分の方に向けて植えてね」と教えたら、

きゃーステキな感覚!と喜び「あ、目が合った!」と言いながら植えていました。

 

大玉トマトの定植には、毎年のように手伝ってくれる友人が今年も来てくれました。

出張で朝帰りにも関わらず来てくれてありがたい!

そして作業が早い!

 

今年もいろいろな方の手助けのおかげで、無事に定植が終わりました!

 

まだスタートラインに立ったばかり。

美味しい実をつけられるようにここからも管理をしっかりしよう。

 

2016.05.11ポット土準備

4月29日

地区の春祭りが行われました。

太鼓と笛の音色と共に獅子が一軒一軒周って舞を披露します。

 

どうやら、

地区ごとで荒々しい舞とか大人しい舞など、なんとなく獅子舞の雰囲気が違うらしい。

そしてみんなそれぞれ自分の地区の舞が一番いいと思っていて微笑ましい。

 

 

まだ寒い3月、ポットに詰める土の準備を始めました。

近所のおじさんに混ぜる機械を借りて、

畑の土、堆肥(微生物の餌)、油かす(肥料分)、ピートモス(保肥性・保水性・通気性)、

鉱物(排水性)、昆布堆肥(ミネラル補給)を満遍なく混ぜ混ぜ。

 

有機肥料は馴染むのに時間がかかるので早めに混ぜ、

小袋に入れて一ヶ月は置いておきます。

 

 

そして、4月。

種まきなどと同時にポットに土を詰める作業をしていきます。

毎年大活躍のスピードポッター

 

丸い穴の空いた黒いカバーを外し、格子状の仕切りにポットを一つずつ入れ、

 

穴あきカバーをかぶせ、上から土を乗せてすり切ると、

 

一気に60個のポットに土を詰めることができます!

スピードポッターは単純な作りだけどかなり使える。

 

 

この作業を何回か繰り返して、今回の必要分を準備。

 

 

この土に水をかけます。

土全体が湿るようにたっぷり、たっぷり。

 

その上からビニールをぴっちりとかけ太陽光でポット土を熱します。

このまま10日あまり放置。

この作業の目的は、

・ポット土に紛れ込んでいる雑草の種を熱で焼く

・悪い菌の殺菌効果

 

あらかじめ土に殺菌剤などを混ぜる方もいるけれど、

水+ビニール+太陽光でできるなら、安心で楽チン。

 

そして本葉が出てきた苗をこのポット土に植え替えました(仮植)。

 

このポット土は通気性を良くするピートモスを入れたりしているためふかふかに柔らかい。

ここで根がしっかり張った丈夫な苗に育てることで、

後で畑に定植した時に土中の栄養分を十分に吸えるようになる。

まだ根も細かく頼りない小さな苗を、柔らかい土で伸び伸びと根を張らせるように育てます。

 

今年の春は台風のような暴風が吹く晩が2回もあり、

ビニールがめくれて寒さに当たり、苗の成長が一時期止まってしまったことがありました。

もうダメかなぁ〜と心配していたけれど、その後ゆっくりゆっくり大きくなり、

隣の苗に葉が届きそうなくらいになりました。ホッ

 

この葉が隣同士重なるようになってきたら、ポットの間隔をあける作業をします!

2016.04.20種まき、そして発芽

飛騨にも春が訪れて、植物や小動物が一気に活動を始めました。

 

あ、つくしは相変わらず。春眠暁を覚えず。

 

 

この時期の山は本当に美しい。目に優しい新芽の黄緑色で山がモコモコしている。

 

そろそろ私たちも動き出さなければ!

3月末に大玉トマト・ミニトマト数種類の種をまきました。

今年も半量ずつ植える予定なので、まく種もまずは半分。

 

ゴマの一回り大きいくらいのトマトの種。

 

ピンセットで一粒ずつつまみ小部屋に入れていきます。

 

このとき種は休眠状態。

土をかぶせて水をかけて温めることにより、ゆっくりと目を覚まします。

 

枠の中に電熱マットを敷き、種をまいたトレーを並べます。

 

トレーの土に温度計を刺し、温度をチェック。

発芽までは30度になるように調節します。

 

土が乾かないようにトレーに不織布を被せ、

寒くならないようにビニールで覆っておやすみなさい!

 

そして、そして、種まきから三日後!!

発芽しました!まだひょろひょろ〜

 

発芽してから約3週間。

本葉が出て少ししっかりとしてきたかな。

 

早朝は太陽の光を求めて伸びをしているみたい。

 

もっと本葉が大きくなったらポットに植え替えます。

次回はポット土の準備について!

 

 

 

 

 

 

2016.03.19Portland

新年度が始まる前にこれからの方向を考えるため、

アメリカ・オレゴン州のポートランドに行ってきました。

 

都市と農業がうまく調和して住みたい街にも選ばれるポートランド。

予想以上に感性を刺激される街でした。

 

街の雰囲気はどこかゆったり。

大きな街なのに車の渋滞をあまり見ず、自転車やスケボーで通勤している人がたくさん。

 

街を走る道路は、

真ん中が自転車用、その横がバスや路面電車専用。

歩行者と自転車のトラブルも少なそう。

 

そこに住んでいる人たちも素敵。

自分のしたいことを形にし、周りの人たちと融合しながら新しいモノを生み出している。

塩を作る人・はちみつを作る人・チョコレートを作る人が、

「一緒に何かやろうよ」とできた素敵なお店があったり、

 

タトゥーだらけの男性たちがビールを作っている横にバーがあったりTシャツが売られていたり。

 

このビールがとにかく旨い。ホップがプワァァ〜と香る。

ここに売られているTシャツには「BETTER BEER FOR THE GREATER GOOD 」と書かれている。

曰く、世界をより良くするビールを作ることを目標にしている。

タトゥーだらけのお兄さんに聞くと、

販売するために必要な経費を抜いた利益を全て寄付しているらしい。

ビールをどんどん飲んで地球を良くしていこう、と真剣に考えている。

 

スーパーの野菜売り場では、日本とはまったく違う陳列が見られる。

ほとんどパック詰めなんてされていなくて、

陳列棚の上から時々フワァァ〜と霧が出てくるようになっていて

オレゴン州産・オーガニックコーナーがやたらと広い。

 

もちろんトマトもチェック。

オーガニックでフェアトレード。お客さんにも農家にも優しい農業のあり方、だな。

 

この、農家にもやさしい取引はレストランでも行われている。

このすごく美味しかったイタリアンレストランで出会った人にとても興味深い話を聞いた。

 

レストラン側は契約した農家が栽培した分を全部買い取り、それを料理人がどう使うかを考える。

使いきれない分はレストラン側がピクルスなどにして瓶詰めでストックしたり、それを売ったりする。

収穫できる野菜はその量に必ず波があるので、少ない時期は料理人がそのピクルスを使って料理をする。

なので、料理人は足繁く農場を訪れて野菜の状態をチェックしている。

 

こんな風に信頼関係が築ければ、

農家側もモチベーションを高く「いいモノをつくろう」と思えるのだけれど。

 

こうゆう取引をしているお店ばかりなのかどうかわからないけれど、

お米大好き和食大好きの自分でも飽きないくらい、何を食べても美味しかった。

 

そして驚くのは、「オーガニック」が日本ほど特別なものではないこと。

夜遅くにふらりと入ったバーで出てきたケチャップも

オーガニックな上、遺伝子組換え食品でもないもの。

 

一番の目的であるファーマーズマーケット。

行ったのはとにかく広いポートランド大学構内で開催されているマーケット。

 

ここでもよく目にする「オーガニック」「No GMO」

そして話をした農家さんはみんな楽しそうで誇りを持っている感じ。

自分も農家だ、と伝えると「最高の仕事を選んだね!」と言ってくれた。

 

夫婦で60頭の牛を飼いチーズを作っている方には「うちの牛たち、かわいいでしょ〜」と

うっとりとした顔で写真を見せてくれる。愛に溢れてる!!

 

自分の作るモノを愛しているからこそ、いいモノにしたいと試行錯誤する。

その「手段」がオーガニックであって「目的」ではないのだ、と再確認。

 

愛があるから商品のパッケージもかっこいいものばかり。

あ〜こんな風に思わず手に取っちゃうようなものをつくりたいなぁ。

 

 

そろそろ今年度のトマトの準備を始めます。

ポートランドで感じたことを野菜に込めて皆様にお届けします!

 

そして、ポートランドにまた行きたい!!!

というかこの地域もポートランドみたいになったらいいなぁ!!!

 

 

2016.02.24スノーピクニック

今年の冬はびっくりするくらいに雪が少ない。雪国にしては。

移動しやすかったり、雪下ろしをしなくてよかったり、過ごしやすくはあるけれど、

夏の間にトマト栽培に使う雪解け水が枯れないかと少し不安。

 

先日、

太平洋側の温暖な県に住むお友達が「雪山に登りたい」と遊びに来てくれたので、

徒歩圏内の元スキー場でスノーピクニックをしました。

 

ちょうどこの日は雲一つない晴天。

日差しが白い雪に反射してサングラスをしないと目が痛くて痛くて。

 

スノーシューを履いて、

 

さぁ、出発!

 

途中で発見!何かの動物の足跡。

ずーっと山の方に向かっている。野うさぎ、かなぁ・・・。

 

山は緩やかな勾配でそれほどきつくないけれど、

雪の上を脚に集中しながら歩いていると気づかないうちに息が切れている。

 

ふと立ち止まり、周りを見ると思わず声が出てしまうくらい綺麗な景色。

雪に映る繊細な木の枝の陰。

 

途中にある東屋で一休み。

 

ここでランチタイム!

リュックに詰め込んだガスで火を付けて、ギュ乳パックを燃やす。

 

これはただの牛乳パックではなく、燃え切ったパックから出てきたのは・・

 

アルミホイルに包まれたローパンサンド!

温められて、少し焦げ目も付いて、チーズもとろ〜り!

 

 

家で作ってきたミネストローネも温めて、

 

下界を見ながらいただきまーーす!

 

 

体の中から温まって、さらに上を目指す。

徐々に急勾配になって一歩を踏み出すのもしんどそうなお友達。

 

はぁぁぁ、やっと平らなところに到着。

まだまだ上に行こうと思えば行けるけど、脚が疲れてきて今日はここまで。

 

空気がキーンと軽くて、思いっきり肺に新鮮な空気を入れる。

足跡一つ付いていない、圧雪もしていないふかふかな雪面。

ごろごろと寝転びたい!

 

一服のため、家で挽いてきた豆でコーヒーを淹れる。

 

見渡す限り、人工物のない景色を見ながらの一杯は格別。

 

ただ雪山を登るだけ。それだけだけど気持ちが良くて楽しい!!

でも、これで遊び納めかな。