2016年3月 のアーカイブ

2016.03.19Portland

新年度が始まる前にこれからの方向を考えるため、

アメリカ・オレゴン州のポートランドに行ってきました。

 

都市と農業がうまく調和して住みたい街にも選ばれるポートランド。

予想以上に感性を刺激される街でした。

 

街の雰囲気はどこかゆったり。

大きな街なのに車の渋滞をあまり見ず、自転車やスケボーで通勤している人がたくさん。

 

街を走る道路は、

真ん中が自転車用、その横がバスや路面電車専用。

歩行者と自転車のトラブルも少なそう。

 

そこに住んでいる人たちも素敵。

自分のしたいことを形にし、周りの人たちと融合しながら新しいモノを生み出している。

塩を作る人・はちみつを作る人・チョコレートを作る人が、

「一緒に何かやろうよ」とできた素敵なお店があったり、

 

タトゥーだらけの男性たちがビールを作っている横にバーがあったりTシャツが売られていたり。

 

このビールがとにかく旨い。ホップがプワァァ〜と香る。

ここに売られているTシャツには「BETTER BEER FOR THE GREATER GOOD 」と書かれている。

曰く、世界をより良くするビールを作ることを目標にしている。

タトゥーだらけのお兄さんに聞くと、

販売するために必要な経費を抜いた利益を全て寄付しているらしい。

ビールをどんどん飲んで地球を良くしていこう、と真剣に考えている。

 

スーパーの野菜売り場では、日本とはまったく違う陳列が見られる。

ほとんどパック詰めなんてされていなくて、

陳列棚の上から時々フワァァ〜と霧が出てくるようになっていて

オレゴン州産・オーガニックコーナーがやたらと広い。

 

もちろんトマトもチェック。

オーガニックでフェアトレード。お客さんにも農家にも優しい農業のあり方、だな。

 

この、農家にもやさしい取引はレストランでも行われている。

このすごく美味しかったイタリアンレストランで出会った人にとても興味深い話を聞いた。

 

レストラン側は契約した農家が栽培した分を全部買い取り、それを料理人がどう使うかを考える。

使いきれない分はレストラン側がピクルスなどにして瓶詰めでストックしたり、それを売ったりする。

収穫できる野菜はその量に必ず波があるので、少ない時期は料理人がそのピクルスを使って料理をする。

なので、料理人は足繁く農場を訪れて野菜の状態をチェックしている。

 

こんな風に信頼関係が築ければ、

農家側もモチベーションを高く「いいモノをつくろう」と思えるのだけれど。

 

こうゆう取引をしているお店ばかりなのかどうかわからないけれど、

お米大好き和食大好きの自分でも飽きないくらい、何を食べても美味しかった。

 

そして驚くのは、「オーガニック」が日本ほど特別なものではないこと。

夜遅くにふらりと入ったバーで出てきたケチャップも

オーガニックな上、遺伝子組換え食品でもないもの。

 

一番の目的であるファーマーズマーケット。

行ったのはとにかく広いポートランド大学構内で開催されているマーケット。

 

ここでもよく目にする「オーガニック」「No GMO」

そして話をした農家さんはみんな楽しそうで誇りを持っている感じ。

自分も農家だ、と伝えると「最高の仕事を選んだね!」と言ってくれた。

 

夫婦で60頭の牛を飼いチーズを作っている方には「うちの牛たち、かわいいでしょ〜」と

うっとりとした顔で写真を見せてくれる。愛に溢れてる!!

 

自分の作るモノを愛しているからこそ、いいモノにしたいと試行錯誤する。

その「手段」がオーガニックであって「目的」ではないのだ、と再確認。

 

愛があるから商品のパッケージもかっこいいものばかり。

あ〜こんな風に思わず手に取っちゃうようなものをつくりたいなぁ。

 

 

そろそろ今年度のトマトの準備を始めます。

ポートランドで感じたことを野菜に込めて皆様にお届けします!

 

そして、ポートランドにまた行きたい!!!

というかこの地域もポートランドみたいになったらいいなぁ!!!